ちょっと余計な（？）記事をいくつか挟みましたが、予告した通りJAPANの《錻力の太鼓》について書いてみようと思います。
大好きだったＹＭOが、BGM⇒テクノデリックと続けてレコードを発売してくれたのはいいんですけど、それは私が大好きだった頃の作品とはあまりにかけ離れたもので、しかもたぶん彼らはもう昔のような作品を作らなくなりそうだと何となく気が付き、何か別のグループはないかと探し始めていたところ耳にしたのがJAPANでした。始めて聴いたのはアルバム錻力の太鼓の中のひとつ、《Visions Of China》。
「なんだか良さげだな。」と心に引っかかるものがありました。皮肉にもその曲を聴いたのは坂本龍一氏のラジオ番組でしたが、確かその時に「最近のデヴィッド君はアフリカとか東洋とか凝ってますな。」的なコメントをしていたのを覚えてます。すいません、東洋というところは、もしかしたら中国だったかもしれません、なにせ老人なのでお許し下さい。
とにかく、もらったお年玉を握りしめ錻力の太鼓をレコード屋さんに買いに行ったのが、中2（１９８２年）の１月か２月くらいのこと。買ったレコードに慎重に針を落とし、次の瞬間聞こえて来たのが、一曲目の《The Art of Parties》 。「何これスゲー！」と。
そしてアルバム最後《Cantonese Boy》を聴き終えたあとは、なんというのかよくわからない感動というのか、悪くいうと唖然としたというのか、言葉を失ったというのか・・・コイツらスゲーぞと。
正直、JAPANについていうと、それまであまりいいイメージがありませんでした。なにしろ初めて見た彼らの写真がこれですから。
前にも書きましたが、中学へ通う道路にこのポスターが貼ってあったんですね。当時の私はそれを見て「なんだコイツら気持ち悪いな」と思ってました。でもこのアルバムを聴いてイメージが１８０度変わりました。
YouTubeでフルアルバムが聴けますので、興味のある方はこちらからどうぞ。一曲一曲私なりのインプレッションを書いてもいいのですが、どうかすると価値観の押し売りになりかねないので。
この中で一番好きな曲はといえば、Ａ面（笑）２曲目の《Talking Drum》です。やっぱり私って変わり者なんでしょうか（笑）。
話を戻します。これ以降の私は中学を卒業するまで、ＹＭOの活動を横目で見ながら、JAPANのアルバムを遡る形で聴くようになります、しかしここでまた悲劇が起こります。好きになってから一年も経たないうちに、そのJAPANが解散することになってしまったのです。トホホホ。
今でも覚えてるのは、解散コンサートは日本でも開かれ、後日確かNHKFMで武道館でのライブが放送されました。その日のことは今でもハッキリ覚えてます。
当日はクラスメートと安倍川の河川敷で遊んでました。もう時効ですけど、一部のメンバーは軽く酒を飲んでような気がします（苦笑）。それを適当な時間に切り上げて家に帰り、自慢のラジカセを駆使し、気合入れまくりで録音しました。なにしろ大人気のグループの解散コンサートですから、ラジオ側も気合が入ってたのか、ほぼノーカットに近い状態での放送してくれましたね。だから録音したのは普段滅多に使わない１２０分テープ（笑）。ライブの解説を当日ゲストで演奏に参加した坂本龍一氏がやっていて、ところどころ彼のコメントを入れながらの放送で、そのテープを宝物のように大事にしてましたが、いつの間にか我が家から無くなってしまいました。(泣)
ということでまだまだいろいろと書きたい事はありますが、果てしなく長くなりそうなんで、今回はここまでにしたいと思います。
それにしても・・・今娘が中2で、当時の私と同じ年頃です。彼女はＫポップとかよく聞いてるんですけど、それと比べると当時の私はなんつうかまぁ、所謂《厨二病》全開だったんですね。（苦笑）
終
