おっさん天国 物欲の泉

日々物欲にまみれ、煩悩の海に溺れて暮らすおっさんがおススメしたい、あんな物・こんな事をご紹介いたします。

黒猫亭事件

 

なんか今回の書き込みはちょっと気が楽です。

 

放映
1978年9月2日から9月9日までの全2回

出演(古谷一行以外)
故・太地喜和子
田口計(よく知らない人)
近藤洋介(この人もよく知らない)
池田秀一(まったく知らない人)
その他知らない人大勢

監督
渡邊祐介

音楽
真鍋理一郎

あらすじ
昭和22年、晩春の東京郊外。蓮華院という寺院の裏手にある酒場、『黒猫亭』の裏庭から変死体が発見された。遺体は30歳前後の女性と推定されたが、衣服はなく、また顔や身体の特徴ある部分が無残に傷付けられ、身元の確認が極めて困難な状況であった。警察は捜査の計画、被害者を黒猫亭の経営者・糸島大伍の愛人鮎子と断定、店を売り払い失踪した糸島とその妻お繁を全国に指名手配した。お繁の愛人で彼の中学の先輩・風間俊六の依頼を受けた金田一耕助も捜査を開始するが、顔の無い死体の女の素性に疑問を抱く。殺された女は何者なのか、また殺人者は誰なのか・・・・。

 

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私情インプレッション
 

 横溝正史シリーズパート1、パート2を通じて全2回の放送は最も短いものです。そりゃそうでしょ。原作は文庫本『本陣殺人事件』の後ろにちょろっと載ってる短編(?)ですから。この黒猫亭事件、ごく短い作品なんですけど、マニアの間ではある意味において、とても重要な位置をしめています。
 原作の中で横溝正史は、金田一耕助の伝記作家という立場をとっています。そしてこの原作の冒頭で、私(横溝)が岡山県に疎開中に初めて金田一に会ったこと、また金田一耕助の扱った事件を書くことを許され、公認の伝記作家となったいきさつについて触れています。まあそれはあくまでも『原作の中では』ってお話で、本映像の中ではその点について一切触れられていません。当たり前といえば当たり前のお話です。
 

 で、この映像についてなんですが、個人的にはパート2の中で一番いいと思います。原作にも忠実。『何も足さない。何も引かない。』よさとでもいうのでしょうか。その上で文章では表現しきれない、戦後間もない日本の世相・風俗を上手に映像化しています。

 

星の~流れに~、身をうらなってぇ~♪

 

youtu.be

 

って曲がテーマ曲的に使われていますが、この作品にとてもふさわしいナイスな選曲だと思います。この作品の前後がガックリ4部作だけに、短いけれどキラリと光る存在感があります。

 

あといいところはと言うと・・・太地喜和子さんの『小股の切れ上がった』純和風な美しさでしょうか。

 


他に『小股系美人』と言えば『池波志乃』さんをイメージする御仁も多いんじゃないかと思われます。

 



この二人が小股系美人の二大巨頭だと思うのですが、そんなことを考えていてふと思いました。そもそも、『小股の切れ上がった』って何よ?と。とにかく調べてみました。某国語辞典によると『和服を着た女性が,すらりと粋な様子』だそうです。ナルヘソ。このブログもたまには勉強になるでしょ。

 でまぁ、この文章を作りながら、ネットでいろいろと内容について調べてたりしたんですど、凄いことに気が付きました。書き込みの冒頭、出演者のところで『池田秀一』氏について『まったく知らない人』って書きました。でもこの人って実は

 

『シャア』

 

の人らしいですね。いや、マジで知りませんでした。なにしろ『黒猫亭事件』の中ではこういう風体ですから。

 

 

 

『ガンダム』以外の作品でもシャアみたいなイメージで出演してる感じがするじゃないですか、なんとなく。でもこの作品を見る限り、シャアっぽくは全然ないです。
 ちなみにこの人、映画版『獄門島』にも出ているらしいんだけど、DVDを持ってないんでどんな役かは知らないです、ハイ。(あとで聞いたところによると千光寺の了然さんらしいです。)

 

例によってだいぶ話が横道にコースアウトしましたが、最後に

 

総合評価
★★★★☆
星4つ。ちょっと甘かったかなぁ。

 

 

そんなわけで、次はガックリ4部作の真打、『仮面劇場』に突入するわけなのであります。

 

 

 

 

 

 

 

今やYou tubeで普通に見られるって、いい時代になったものです。

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