BOWWOWのギタリスト山本恭司氏のセカンドソロアルバム。氏は本作以外にもアルバムを発表していますが、個人的にはこのアルバムが一番好きです。時期的に言うとBOWWOWからVOWWOWに変わる途中の作品で、それ故サウンド的にも2つのバンドの中間的な仕上がりになってます。
このアルバムはBOWWOWのイギリスのレディングフェスティバルでの成功を受け、ロンドンで地元のバンド《LAST FLIGHT》のメンバーと1982年に録音され ました。全10曲。捨て曲はありません。
そんな中で個人的には《SATURN》が一番好きですね。山本恭司氏はこういう泣きのギターを弾かせると本当に上手いなぁと思います。この人って当時流行ったアスリート系の、とにかく《速く弾くことこそ正義》という価値観とはちょっと違う立ち位置で、《ひとつひとつの音にこだわって色を着けて丁寧に弾く》タイプのギタリストで、それがSATURNに端的に表われてます。
あとE-BOWを使った《YOMEGASHIMA》もいいですね。
このアルバムはアナログレコードとして発売されましたが、VOWWOW全盛期にもCD化されることはありませんでした。
なので「今さらそんな作品を紹介してどうすんだ。」とちょっとだけ思いましたが、今ではYouTubeで無料で聴くことが出来る上に、レコチョク(有料)とかでダウンロード出来るんですね。
いい時代になりましたね。
このアルバム。私が大学生になったばかりの頃、東松山(埼玉県)のレコード屋さんで購入しました。当時はアナログレコード→CDに変わっていく過渡期で、レコード屋さんもレコードとCDを店頭で半々で売ってるような状態でした。
「そのうちCDが出るかな。」とか思いつつ、「とりあえず・・・。」と買って聴いたところ思いの外良いアルバムだったので、ずっと大事に保管してきました。たぶん今も家の何処かにしまってあると思うので、今度探して《あの部屋》に飾ってみようと思います。
終