おっさん天国 物欲の泉

日々物欲にまみれ、煩悩の海に溺れて暮らすおっさんがおススメしたい、あんな物・こんな事をご紹介いたします。

横溝正史シリーズ

 実は2006年から某所でブログをやってまして、今も継続中だったりします。というか人はそれを放置状態というわけですが・・・・

せっかくなのでもうひとつカテゴリーを加え、その文章を加筆修正して公開させていただきます。今とは文章の表現がかなり違うわけですが、それはまあ私もそれなりに成長したということで・・・(笑)。それではいってみましょうか。

 

 1977年。今からおよそ46年前。いやまぁ、なんて言うのか「マジっスかぁ!」っていうくらい昔の話です。ほとんど半世紀も前の話ですから。
 若い衆には理解しがたい話なのかもしれませんが、当時、浮世は角川事務所主催『横溝・金田一祭り』のまっただ中でした。普通の言葉でいうとブームってやつ?。新聞・雑誌・テレビ・音楽業界を巻き込んでのお祭り騒ぎ・・・だったように記憶しております。

 まっ、御同輩ならわかっていただけると思いますが、その時分、土曜の夜はまず『クイズダービー』で小粋に頭の体操をしてから、『八時だよ全員集合』で腹を抱えて笑い、『Gメン75』ニヒルでオイリーな丹波哲郎の色気に酔いしれたりなんかしていると、そのうち意表をつく

 

♪ピ~、ヒャララ~ヒャララ~♪

 

4:50あたりのがそれです。

youtu.be

 

 

という、オドロオドロしい音楽にのって『横溝正史シリーズ』がドヨ~ン(土曜日だけに)と始まるのでした。提供は確か『デンソー』さんではなかったかと思う。かなりファジーな記憶で申し訳ないのですが・・・『デンソーのカーエアコン』かぁ。車にエアコンなんぞまず付いていない時代の話です。車にエアコンは贅沢!なんかヨーロッパの話みたい。 それはさておき、今回はこのシリーズについて出来るだけ簡潔に解説してみよう・・・・と一応努力はしてみるつもりであります。

前述の横溝・金田一ブームに思いっきり便乗するかたちで、TBSが1977年4月2日から

犬神家の一族
・本陣殺人事件
・三つ首塔
悪魔が来たりて笛を吹く
・獄門島
悪魔の手毬唄

いわゆる金田一もの6作を週一回、土曜日の夜午後10時から放映。
死体に首がないだぁ、、梅の木に逆さ吊りだぁ、連続殺人だぁ、血が汚れているだぁ、祟りだ、怨念だぁっていう、今じゃとても考えられないヘヴィーな内容の作品を流しそうめんのごとく立て続けに放映しまくっていました。
 ちなみにこのシリーズで新しい金田一耕助が誕生。そう古谷一行氏です。ヤングにわかりやすく言うと『ドラゴン・アッシュ父』。
彼はもともとは男子にはあんまり縁のない昼メロ専属タレントだったらしいのですが、このシリーズをきっかけに一気に全国的にブレイク!私の中では金田一耕助古谷一行という図式があるのは、やはり幼少期に見たこの映像がよほど強烈だったからでしょう。

 


 で、前年の大ヒットに気をよくしてか、よせばいいのにパートⅡを翌1978年4月8日から10月28日までの間で放送。やったのは

八つ墓村
・真珠郎
・仮面舞踏会
・不死蝶
・夜歩く
・女王蜂
・黒猫亭事件
・仮面劇場
・迷路荘の惨劇
以上、都合9作。

 この際だから、直球勝負で分かりやすく言いますが、パートⅠはかなりよく出来てます。これについては後日を改めてお話しようかと思いますが、非常に原作に忠実。映像もトンチが効いているし、音楽も作品ごとに変えているという具合に凝りまくってます。出演者も豪華。なにより作る側の良心というかこだわりみたいなものが随所に感じられるものが多いのです。横溝氏も生前その姿勢を高く評価していたとか。
 で、パートⅠで横溝ものの代表作みたいなものはだいたいやってしまったので、パートⅡの方は作品的にはややこじんまりとした佳作的なものがほとんど・・・であることは否めません。 おまけにパートⅠに比べると明らかにいろんな意味でB級感というか安物感が炸裂しまくってます。音楽も共通のヤツを使い回しにしてるし。やっつけ仕事感満載っていうのか。
それはともかく、今から20年ほど前、これらの作品が順次DVD化されてマニアを狂喜させたのですが、私はというと・・・

 

全部買ってしまった・・・

 


ともかく、だいぶ前フリが長くなったけど、次回からこの横溝正史シリーズについて“ネタばれにならない程度”に解説をしていこうと思います。お付き合いいただければ幸いです。